社会科学や自然科学を論じるときに問題になる言語と論理
日常言語に潜む論理的な幾つかの問題
簡単な一つの単語を思い浮かべてみましょう。私にはあなたがどんな単語を思い浮かべたのか想像することができません。
ここで私が問題とするテーマを共有するために、話を簡潔に進めるために、私が主導的に話を進めなければなりません。
そこで幾つかの例を挙げて考えることにしましょう。
条件1:今、私とあなたはすぐ近くにいます。
条件2:私とあなたは学校の同級生だとします。
⑴
そこで私がこう言います。
「あなたの後ろに先生がいますよ。」
ここであなたが思い浮かべる「先生」という単語に焦点を絞ることにします。
⑵
これに加えて条件をつけ足します。
条件3:私とあなたのすぐ近くに担任の先生がいます。
条件4:私とあなたは今、宿題をしています。
そこで私がこう言います。
「この問題を先生に聞いてみようよ。」
⑶
条件1と条件2はそのままにします。
条件3の代わりに次のような条件を付け加えます。
条件5:私とあなたのすぐそばには誰もいません。
条件4の代わりに次のような条件を付け加えます。
条件6:あなたは学校の備品である花瓶を割ってしまいました。
そこで私がこう言います。
「ひとまず先生に報告しよう。」
この三つの例から想像する「先生」とはあなたにとってどのような「先生」なのでしょうか。また、この時に私がいう「先生」とあなたが考える「先生」は同じ存在なのでしょうか。また同じ意味の「先生」なのでしょうか。
もし、ここで幾つかの観点に行き着いたとしましょう。そこから別の単語に問題を移行していきたいと思います。